旅行や出張などで海外へ行くとき、インターネット環境は必需品です。地図を見るにも、何かを調べるにも通信環境がないと何もできません。
海外でも日本と同じように出先でもスマホなどで通信を利用できるようにするには、いくつかの方法があります。いつもどれを選ぶか迷いますが、目的地によっても最適な方法には違いがあります。
これまでの経験も踏まえて、それぞれの方法と実際に使った結果についてまとめていきます。
どうしようか迷っているときはぜひ参考にしてみてくださいね。
海外でインターネットを使うときの選択肢は全部で3種類
海外でインターネットを使うときの選択肢は、主にこの3種類です。
3つ目の海外ローミングは、キャリアで申し込めるため簡単なのですが、一日あたり1000円以上かかる上に容量制限などもタイトなため、私は利用したことがありません。そのため、今回はSIMカードもしくはeSIM(以下、二つを総称してSIMと呼んでいきます)とWi-Fiの2種類を比較していきます。
旅先では調べ物をしたり待ち時間の暇つぶしで動画を見たりするため、普段より多く容量を使ってしまいがちです!
海外で使うSIMの特徴とメリット&デメリット
現地通信会社のSIMは、海外の現地にあるカウンターに直接階に行くか、日本で購入するかの2つの方法があります。
現地通信会社のSIMを日本で購入できる
メジャーな旅行サイト経由で現地のSIMを簡単に買うことができる
現地通信会社のSIMではありますが、日本にいるうちに購入や注文をすることであらかじめプランや種類を選ぶことができます。現地のカウンターで購入したい旨を伝えて交渉する必要はありません。
KKdayやklookといった旅行サイトでは、現地の空港やホテルで受け取ることができるSIMカードや受渡しさえいらないeSIMを購入することができます。『国名 SIM』で検索するだけで商品を調べられるので簡単です。
片方でしか取り扱いのない国もあったりしたので、いつも両方確認してから買っています!
コストパフォーマンスがかなり良い
ポケットWi-Fiや日本の通信会社の海外通信より断然安い
KKdayやklookで購入することの一番の魅力は価格です。国にもよりますが、現地のSIMカードやeSIMを購入して使用する方法が断然安いことが多いのです。
例えば、私が日本で使用している通信会社の海外ローミング定額は24時間980円(3GB)、72時間2,940円(9GB)です。つまり、1日あたり約1,000円で3GB使用できるということになります。
一方で、私が今年台湾に行くときに利用した現地のSIMカードは、klookで3日約1,200円でした。つまり、3日間旅行すると仮定して並べてみると、これだけの差があります。
klook事例 | キャリア事例 |
---|---|
無制限 | 9GB |
TWD100相当分 台湾国内・国際通話込み | 通話料別 |
1,210円 | 2,940円 |
ちなみに私が利用した台湾の通信会社は現地でもメジャーな企業で、通信状況もとても良かったです。旅行サイトで口コミまで検討しているからか、今のところハズレは引いていないのでとてもコスパが良いです!
現地引き換えでも難しくない
空港のカウンターでQRコードを見せるだけのところがほとんど
国によってeSIMだけのところもありますが、SIMカードは電話番号も付いてくる(通話ができる)ことが多いです。困ったときにホテルやお店へ電話しようとしたときに高額な海外通話料を支払わずに済むため、あえてカード型を選ぶのも一つの方法です。
SIMカードの場合は現地空港での引き換えが一番メジャーなようで、各国の国際空港での受け取りが選択できます。通信会社のカウンターは出口に密集していることばかりだったので、SIMが手に入らなくて途方に暮れたという経験はありません。
容量が足りなくなったら買い足せる
現地のお店でもインターネットでも買うことができる
現地通信会社のeSIMを旅行サイトで購入している場合、もし容量制限があったとしてもインターネット経由で追加購入してすぐ使うことができます。実際に以前足りなくなって買い足したことがありました。eSIMであればメールで受け取れるので困ったときには便利です。
もともと通信量が無制限の物が買えれば一番良いのですが、こちらも国によって事情が違うらしく、無制限の選択肢がないことがあります。今の高速通信になれてしまった身には低速が本当にストレスなので、足りなくなった時に気軽に買い足せるのは魅力です。
行く予定の国によっては狙ったものが買えないことがある
地域によっては容量制限が厳しかったり規制がある
現地通信会社のSIMは、国ごとに旅行サイトで売り出している種類や会社数が違います。普段KKdayとklookを比較していますが、いままでだと『両方のサイトで売られている』『片方のサイトでしか取り扱いがない』『取り扱いがあっても条件が悪い』の3パターンがありました。
特に容量がシビアだと結局高くついてしまうため、無制限の選択肢があるポケットWi-FiがレンタルできるグローバルWi-Fiを選ぶことがあります。国によってチェックが必要です。
海外で使うポケットWi-Fiの特徴とメリット&デメリット
海外SIMがメジャーになる前はこの選択肢一択だったのですが、今でもメリットは多くあって利用しています。
日本で受け取りまですべて完了できる
空港のカウンターで受け取るだけで、現地に着いた後すぐに使える
ポケットWi-Fiを使う一番の利点は、日本で受け取ることができる点です。最近はカウンターどころかロッカーで受け取れるようになって、ますます受け取りが手軽になりました。
現地のカウンターもQRコードなどで簡単に受け取れますが、それでも慣れない国への旅行だとハードルが高く感じるかもしれません。eSIMならカウンターに行く必要がありませんが、設定は到着してからしなければならないことが多く、繋がらなくても助けを求めるすべが現地カウンターしかありません。
現地で対応できる自信がない場合は、電源を入れただけで使えてサポートも日本の会社に問合せ可能であるポケットWi-Fiは、安全策としてかなり有益です。
空港で行列に並んでいるときもインターネットが使える
イミグレーションなど長蛇の列でも暇つぶしができる
地味なようで実は大きなメリットが、空港に到着したらすぐに通信を始められることです。
現地通信会社のSIMカードは受け取るためにカウンターへ行く必要があり、eSIMは現地に着いた後に接続するための設定をするためにある程度の時間がかかります。その点、ポケットWi-Fiは電源を入れるだけであることがほとんどで、その説明書も日本語です。
これまでに行った国の中には、現地での認証に数時間かかることが現地で判明し、しばらくインターネットに接続できない国がありました。インターネットに接続できないとグーグルマップも使い物にならないため、かなり不便です。
このとき本当に大変だったので、行き慣れた国か事前に調べがついている国以外のときは、ポケットWi-Fiをが優位になりました。
複数台に繋ぐのが簡単
テザリングを使用せずにPCとスマホを繋いだりできる
インターネットを使いたい端末がたくさんある場合、ポケットWi-Fiは接続が簡単なのが強みです。スマホ1台とPC1台程度であればテザリングで済むのですが、スマホ、タブレット、PCなどをまとめて繋ぎたいと思ったときにポケットWi-Fiは力を発揮できます。
また、複数人で旅行に行くのであれば、みんなで使うための1台を契約すれば1人あたりの金額は安くなります。接続したいもの(人)が多いかどうかも選ぶ基準になりますね。
ポケットWi-Fiの本体を持ち歩く必要がある
ポケットWi-Fiの機械自体が少しかさばってしまう
ポケットWi-Fiの一番の難点がポケットWi-Fi自体を持ち歩かなければならないことです。私は今のところ問題なく持ち歩けているのですが、少しでも荷物を減らしたいときはこの点が気になるかもしれません。
海外で使うSIMとWi-Fiルータのおすすめとは?
SIMカード購入とWi-Fiルータのレンタルのどちらが良いのかを考えるとき、目的地の国がとても重要になります。
国によってどちらがおすすめかは変わる
行く場所ごとに比較して決めるのがポイント
接続台数が少なく、SIMの選択肢が多い国であれば、基本的にはSIMが一番コスパが良いと考えています。でも、国によってはSIMの販売がなかったり容量が厳しかったりする現状があります。国ごとの規制などが関係しているのかは不明ですが、価格にもかなり差があります。どうしてもどちからが良いということがなければ、まずは比較してみるのが一番です。
そこで、私が普段チェックしていることを順番に並べてみました。
この項目について、一つずつ説明していきます。
それぞれのサイトをチェックするだけなので、あっという間にできます!
klookやKKdayでSIMカードの有無と金額を調べる
旅行サイトごとに取り扱っているものが違う場合がある
klookとKKdayは名前も取り扱い内容もそっくりですが、いざ欲しいSIMカードを検索してみると取り扱い商品が違う場合があります。こちらのサイトではA国のSIMを取り扱ってないけどあちらのサイトでは取り扱っていた、といったようなことが起こります。
そのため、まずは両方のサイトを検索して、探している国のSIMカードがあるかどうかを確認します。こんな感じで、『国名 SIM』で検索すれば、候補がずらっと出てくるため、ここで分かった金額×使用したいスマホ台数が、実際にかかる費用です。
商品ページでは、購入して使ってみたひとたちの口コミも見ることができます。単なる設定ミスで低評価を付けている方もいらっしゃるとは思いますが、あまりにもみんなから不満が出ているような通信会社は避けています。
同じような不評な口コミが多いときは、ちょっと高くても違う通信会社のものを選ぶようにしています。
グローバルWi-Fiでレンタル料金を確認する
グローバルWi-Fiのサイトでレンタル料を簡単に調べられる
グローバルWi-Fiのサイトでは、かんたん料金シミュレーターを利用してざっくり金額を調べることができます。
実際には保険やオプションの選択などもありますが、まずは基本の料金を確認できます。
本格的な料金の確認画面もWEB上で選択するだけで金額が出るので、すぐ調べられるのが便利です!
SIMカードとポケットWi-Fiルータの金額を比較する
各方法のメリットと金額を照らし合わせてどちらにするか決める
金額が一通り揃ったら、使い勝手の好みと合わせて選んでいきます。メリットやデメリットの中での自分の優先順位を考えつつ、使い勝手と値段を天秤にかけて選びます。
私の場合は、今のところ大体ちょうど半々くらいで両方使ったことがあります。
SIMカードとWi-Fiルータはどちらがいいのか、各地域の事例をチェック
[東アジア・東南アジア]端末が少なければ事前にSIMカード購入、多ければポケットWi-Fi
台湾や韓国、タイ、フィリピンなどはどちらも買えるため台数で決めてOK
台湾や韓国、タイ、ベトナム、フィリピンなどは旅行サイトで購入が可能なため、金額と台数の加減で決めることができます。基本的な考え方は前の項目で説明したとおりです。自分にとって使いやすいか、値段的に納得できるかが大切です。
私の場合は、最近は端末もそれほど持っていかないことが多かったため、現地のSIMを購入していました。旅行サイトでeSIMを購入した場合は事前にバウチャーがメールで送られてきますし、SIMカードであっても、カウンターでスマホを渡せばその場でSIMの差し替えから開通までやってもらえます。どの国のSIMも問題なく使えていて、速度も日本にいるときと変わりませんでした。
韓国のeSIMでは設定に少し戸惑いましたが無事開通しましたし、物理SIMも設定をお店の人に頼めるので心配いらずでした!
旅行サイトで事前にSIMカード購入&現地引き換えをするとスムーズ
旅行サイトの存在を知るまでは現地で購入していたのですが、カウンターに行ってその場で設定してもらう流れは同じです。ただし、その場で容量などのコースを決めないといけないこと、旅行サイトより割高なことで最近は現地購入はしていません。
事前購入の特典なのか、現地で買うより旅行サイトで買った方が安いのも日本であらかじめ買って行くことの強みです。現地だと現地通貨で買わないといけないため、とっさに値段を円でイメージできないのも悩ましいですね。
日本に帰ってきてから改めて円に計算しなおしたら旅行サイトの方が安くてびっくりして以来、ずっと旅行サイト経由です!
今までに現地で使用して問題なく使えたSIMで、まだ販売されているものをこちらに紹介しておきます。これらの国に行く予定があるときはぜひ参考にしてみてくださいね。
台湾4G SIMカード(空港/Senao Telecom受取)
[True5G] タイ国内用SIMカード(タイ国内受取)
タイ 5G SIMカード(タイ国内受取 / dtac HAPPY TOURIST提供)
フィリピン Globe 5G SIMカード予約 フィリピンで空港受取
[中東]SIMがそこそこ高額のため容量によってはポケットWi-Fiが良さそう
SIMが結構高いため容量や台数が多いとポケットWi-Fiの方が結果的に安い
中東は、評判が問題なさそうなSIMがそこそこ高額かつ容量が少なめ(最大で3GB程度)になってしまい、ポケットWi-Fiも有力な選択肢になります。フリーWi-Fiに頼れる場合は3GBで問題なさそうですが、仕事で通信を使う可能性があることを考えると、フリーWi-Fiはなるべく避けたいところでした。
ポケットWi-Fiであれば周遊するにも一ヶ所への申し込みで済む
特に数ヶ国を周遊したい場合、ポケットWi-Fiは本当に便利です。SIMも複数国利用可能のものがありますが、繋がらなかったという口コミもあり不安が拭えません。
ポケットWi-Fiであれば、あらかじめ申込時点で指定しておけば訪問国の分だけ用意してもらえるので、かなりの安心感があります。10日間くらいになるとそこそこの値段になりますが、一日あたりで考えると安心して使えるならアリ、くらいの値段なのでリピーターしてます。
ポケットWi-Fiは、いつもグローバルWi-Fiを利用しています。空港のロッカーで受け取れること、複数国を周遊も対応できるところがかなり便利です。
ロッカーのおかげで、カウンターの込み具合を心配せずに空港へ行けるようになりました。
まとめ
現地通信会社のSIMにするのか日本からポケットWi-Fiを持っていくのか、この二つは条件によって向き不向きがあります。私は周遊や中東をポケットWi-Fi&東アジアと東南アジアをSIMというように使い分けるようにしてから、通信で困ったことはありません。
日本国内にいると当たり前のように繋がるので忘れがちですが、インターネットに繋がらないのは本当に心細くなります。まだ不慣れなうちは安心重視、慣れてきたらコスト重視にするのも一つの方法です。
最後に私が普段から使っているサイトをまとめておくので、迷ったらぜひ使ってみてくださいね。